(C)TOSS-TWO-WAY/小学校/図工/絵画「自分の顔」/2学年/酒井式描画指導法 LAND−1241028
絵の具で彩色「自分の顔」
発問・指示のページ かたつむりの線で描く(1) かたつむりの線で描く(2) 彩色のページ 作品集
低学年では、彩色で「成功させる」ことが第一条件。教師が美しい色水を作って子どもに与えることで、子どもはこの色を自分の絵につけてみたいと思うようになる。色水の濃さは、白い画用紙にマジックで線を描き、その上をぬってみて、マジックがちょうど半分ぐらい消えかかる程度に調節する
(酒井式描画指導法入門 P42より抜粋)。今回は、元になる色を教師が作った。各班に配った元の色をパレットにとって、元の色のだぶだぶを作り、他の色を混ぜて自分で混色をつくることにした。
混色のつくり方についてあまり慣れていないので、混色をつくって別の色画用紙に塗ってみた。ここで、色水の濃さを見てまわり、うすい子には、「大筆で3滴元の色をたしなさい。」といって、調節させた。
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パレット上の絵の具の置き方
青 |
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茶 |
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赤 |
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朱 |
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黄 |
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白 |
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青の混色を作る |
黄土色の水たまりタップリ |
赤の混色を作る |
朱の混色を作る |
黄の混色を作る |
彩色する場所 |
色の作り方 |
1 鼻 ほっぺ ひたい あご 耳 |
黄土色(元になる色)+ 赤 朱 黄 青(ほんの少し)の4色 |
2 髪の毛 まゆ 目玉 |
藍色+赤+黄+白(元になる色)+ 青 赤 茶の3色 |
3 唇 |
赤+黄+(青+白 ほんの少し)(元になる色)+ 赤 青 白の3色 |
彩色する前に、3つのルールを話します。必ず守ってください。
@コンテの上に色をかぶせないこと。
A広いところは太筆、せまいところは小筆を使うこと。
B色をつけたところは、2度ぬらないこと。 |
まず鼻だけぬります。高い所から低い所へ、円い所は円くぬります。必ず4色使ってぬりなさい。ようい、スタート。 |
画用紙に大きく描いた鼻に、マジックで筆を動かす方向をかきながら説明した。
怖がっている子には、「それでいいよ。」と声をかけていく。
つぎは、ほっぺをぬります。「やわらかいやわらかい」「まあるくまあるく」といいながらぬっていきなさい。ようい、スタート。 |
ほっぺには、黄や赤っぽい色をつけたほうがよいことを話した。
「あご」 「ひたい」 「耳」
他の部分は、今日はぬりません。 では、4色を使って自由にぬってごらんなさい。 |
ここでは、一度ぬったところを、重ねて塗らないように見てまわり、色の濃さや筆づかいをアドバイスしていく。
ここまでで90分。子どもたちは、よく話を聞き、集中してぬっていた。しかし、ていねいすぎてなかなか進まない子がいたので、「ようい、スタート。」でいっせいに描き始めさせるとよかった。(指示修正)色水の濃さや筆づかいをアドバイスしていることが多く、誉めることが少なくなっていた。その結果、不安げに描いている子がいたので、全体に聞こえるように個人を誉め安心感をもたせてやると、子どもたちものびのびと描けたのではないか。 |
今日は、目玉 まゆ 髪の毛 唇をぬります。まず、目とまゆを3色の色を使ってぬってごらんなさい。 |
次に髪の毛をぬります。コンテを踏まないようにして、一本一本色を変えてぬってごらんなさい。 |
ここで、色の組み合わせのいい子を見つけて誉め、全体にも紹介しよさを広げる。
一本一本ていねいにぬっている子をしっかりと誉める。
ここで、時間差ができるので、髪の毛まで描けた子から次に進み、唇をぬらしていく。
髪の毛が描けたら、唇を3色の色を使ってぬってごらんなさい。歯を描いている人は、白で色をぬりなさい。 |
これで完成。早く終えた子どもの作品は、よさを紹介し他の子どものお手本にしていった。子どもたちは、髪の毛を非常にていねいに、一本一本ぬっていた。色を変えながらぬるのが難しいようであったがとてもがんばり、それぞれの子の表情が違うように、子どもたちの個性が生かされ、夏にこんがりと焼けた小麦色の顔に仕上がった。早くできた子の作品を見ながら、「○○さんのいいねえ。」という声があちこちから聞かれ、子どもたちも満足していた。酒井式でなければ、描けない子は描けないままであったであろう。全員が描けて、子どもたちが満足するのが酒井式であると確信した。このあと、酒井式鑑賞法をやった。作品の良さを見つけていくことで、次に描くときに大いに生かされるであろう。また、誉められた子は大変嬉しそうにしており、学級が仲良くなること間違いなしである。 |
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