(C)TOSS-TWO-WAY/小学校/図工/紙版画「こぶとりじいさん」/2学年/酒井式描画指導法 LAND−1241029
100%成功する紙版画「こぶとりじいさん」
発問・指示のページ 切った紙を版にする(1) 切った紙を版にする(2) 刷りのページ 作品集
用意するもの
八つ切り色画用紙(3色) 画用紙 アラビックヤマトのり(液状) 版画紙 バレン 水性インク 新聞紙 こぶとりじいさんの本 パーツを入れる袋(個人に) 各班にごみを入れるビニル袋
版を作る順番 1.顔(鼻 口 目 まゆ 耳) ⇒ 帽子 ⇒ 2.胴体(楕円形) ⇒ 手(3分割) ⇒ 足(3分割) ⇒ 3.服(着物 もんぺ等) ⇒くつ(わらじ ぞうり) ⇒ 着物や帽子のもよう |
版を作るときのポイント 1 切りとった紙を貼り合わせて、版にする。台紙には貼りつけない。 2 版の重なりをはっきりさせるために、色画用紙を3色使う 3 パーツは、下から上(向こうからこちら)に貼る順に作っていく。(例:顔→目→目玉) 4 手でちぎると、やわらかい感じがでる。ハサミで切ると、シャープな版になる。作るパーツによって使い分ける。 5 鉛筆で下書きはしない。(顔とこぶを最初に作るときだけは、下書きをする。) 6 版の大きさは、与える紙の大きさによって決まる。完成した時に、版画紙(50×35)に収まるようにし、顔は八つ切りのさらに半分の大きさで作る。 7 顔と胴体は同じくらいの大きさにする。 8 動きをはっきりさせるために、手・足を3分割にして作る。(例:手のひら 手首から肘 肘から肩) |
1 顔と帽子を版にする【1・2時間目】 |
1.読み聞かせをする
本を読みます。こぶとりじいさんのお話を知っている人は、手を挙げなさい。 |
人数を確認して、子どもたちを集めて、読み聞かせをしていく。
おじいさんの顔には、大きな何がついていますか。 |
「こぶ」
なぜ、おじいさんは、出て行って踊りだしたのですか。 |
「おどりが好きだから。」
「おどりたくてしかたがなくなってきたから。」
鬼は、おじいさんのこぶをどうしましたか。 |
「人質に取った。」
ここまでで、おじさんが踊りが好きで好きでしょうがないこと。夢中で踊っていることをつかむ。
この後、席をグループにして、画用紙などを配る。各班にはビニル袋を机の間に取り付けておく。
2.おじさんの顔を作る
おじいさんを作ります。作るのは、楽しくて踊りに夢中になっているおじいさんです。 はじめに、顔を作ります。色画用紙を半分に折って、紙いっぱいに顔とこぶを描きなさい。 描けたら、先生に見せにいらっしゃい。 |
黒板に顔とこぶをいくつか描いて例を示した。また、教師が事前に作った版を提示し、子どもたちに見せた。 ここで、顔が紙いっぱいに大きく描けているか。顔とこぶのつなぎ目は滑らかで、太くなっているかをチェックした。できていない時は、描き直させるか、教師が線を直した。(ここが一番肝心なところ。顔の大きさが大事。こぶも上を向いたり、もちのようだったりしているほうがおもしろい。) |
顔ができた人は、ハサミで切るか、手でちぎるかしなさい。ハサミで切るとはっきりとした形になります。手でちぎると、やわらかい感じになります。どちらでもいいです。 |
子どもたちは、慎重に作業をしていった。特に、手でちぎっている子は、さらに慎重であった。心地よい緊張の中での作業だった。 |
3.帽子を作る
顔を切り終えた人は、帽子を作りなさい。 |
帽子も例を黒板で示す。
帽子ができたら、切って(ちぎって)顔に貼ります。貼る時は、まず顔に重ねてつける場所を決めて鉛筆でしるしをつけなさい。 |
ここでもやり方を黒板で示す。
顔と帽子を重ね合わせた境目をなぞって鉛筆でしるしをつける。これで、帽子を取っても貼る位置がわかり、糊代もできる。のりは、いらない紙をあげてその上で、ふちまでべったりとつけさせる。ここでのりづけが弱いと、刷りの時に剥がれてくる事になる。(これ以降は、同じやり方でのりをつけて貼っていく。)
切った紙の表にのりがつかないように気をつけて作業をしなさい。表にのりがつくと、その部分にうまくインクがつかなくなります。 |
4.顔のパーツを作る
顔を切り終えたら、鼻、口、目、まゆを作っていきます。これは必ずハサミで切って作りなさい。鉛筆で下書きはしません。はさみで描くつもりで切りなさい。口は、上唇と下唇の2枚です。歯はつけません。目は、目玉をまる〜く作りなさい。 切ったパーツは、後で並べてから貼りつけるので、今はまだ貼らないようにしなさい。 切ったパーツは、配った袋に入れておきなさい。 |
子どもたちは、作っては失敗してまた作り直していた。何度も切って作り直せるのが、とてもよい。また、下書きをしないので、慎重にそして頭をフル回転させて切っていた。これは、下絵を描いて切るのでは得られないことである。 |
顔のパーツが出来上がったら、顔の上に並べます。どんなおじいさんを作るのでしたか。 |
「楽しくおどっているおじいさん。」
ここで、目標をしっかり確認しておく。でないと、ただただ適当な作品になってしまう。
顔は、パーツを動かして、一番おかしな顔にしなさい。おどりに夢中になっているおじいさんの顔を作るのですよ。 |
ここでは、「先生もやってみるね。」と言って、見にきた子どもたちに、教師が実際にいろいろな顔にパーツを動かしていった。まゆを吊り上げてみたり、たれ目にしてみたりすることで、子どもたちも、「これはへん。」とか「楽しそう。」など言い合っていた。かなりめちゃめちゃに動かして、右眼がほっぺのところで、左眼が額にあるようなのも作って、「これはすっごい夢中だね。」と言って、こんなのもいいのかと思わせた。イメージのもてた子は席に戻り、自分の顔をあれこれと動かして作っていた。教室を回り、どんなにすごい顔でも「これはすごいなあ。」と言って認めた。、誉めた。ここの部分が一番楽しく作業できた。 |
5.耳を作る
耳を作ります。切ったら(ちぎったら)、顔の後ろから貼りなさい。 |
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